USB 3D SOUND を集めてみました


はじめに

USB HID Audio デバイス "3D SOUND" を買い集めてみました。秋葉原で 400円〜1500円程度で売られている、安くて小さい USB デバイスです。 一気に 5 種類が揃った訳ではなく、時の流れとともに変化し、売られているお店も様々です。
どれも "3D SOUND" という製品名は同じです。しかし、中身は大きく違います。音質も様々です。左右が違う、音割れがする、ノイズが多い、 といった使えない物から。オンボードの Audio 出力より良い音質でスピーカーを鳴らせるものまであります。次が集めたデバイスです。

手短にどれが良いのか

ヘッドホン、パッシブ・スピーカー(アンプ無しスピーカー)の場合

2009年8月の時点で、どれを買ったらよいのか、結論を先に書くとパッシブスピーカーならば "PD552-lc" としているセルスタ・Rで売っている Sound AUDIOCONTROLLER LEAD 3D Sound 5.1 TIDE (裏書きは COMODOW) 680円です。 箱に型名らしき記述は一切ありません。それらしいものは、底面に絵で OUT only か IN/OUT タイプか示すチェックが付いているだけです。 しかも、チェックマークは付いていません。

この製品の特徴はケースと僅かに透けて見える基板です。 ケースの色はほぼ灰色のスモークが掛った透明です。しかし、もしかしたら色違いが有るかもしれません。



この PD552-lcPD552 で小さかった出力を強化したものです。ヘッドホンはもちろん鳴らせますし、デスクトップで十分な音量を "パッシブスピーカー" から出力できます。アンプを内蔵しているアクティブスピーカーは使えません。出力がフィルタレス D Class 出力だからです。GND もフローティングで、0V, 5V のロジックレベル振幅になっています。

アクティブ・スピーカー(アンプ有りスピーカー)の場合

ここで挙げた製品の中にアクティブ・スピーカーに適合する物はありません。一般的に売られている PC 用外部スピカーは殆どがアクティブ・スピーカーです。なのでスピーカー出力で使えない物が殆どです。強いてあげるとすれば HY554, HW360 です。HY554 は左右を入れ替える必要が有ります。HW360 はアンプが AC 結合である必要が有ります。

HY554(左右が入れ替わっている)

HW360(出力に DC オフセットが加わっている)

総合比較表

型番のリンクをクリックすると、それぞれの特徴、波形、基板、補修すべき所などを詳しく書いたページに移ります。
型名
購入店
現行
外観波形出力波形形式出力DCオフセットフローティングアクティブSP適合パッシブSP適合 備考
PD552
エックス?
終了?
Filter Less
D Class
-
(フローティング)
YesNo△ヘッドホン 出力が小さい。TP6911 シリーズ使用
仮名 PD552-lc
セルスタ・R
2009/8有
Filter Less
D Class
-
(フローティング)
YesNoYesスピーカー直接駆動可・ヘッドホンも分離良し
PD552 と同一変調方式
HW360
マルツ(TWO.TOP隣)
2009/8多分現行品
D/A 後出力
フィルタなし
ありNoYes
(備考)
No
(備考)
入力が AC 結合のアンプに適合、コンデンサで DC オフセットをカットしないとスピーカー接続不可
HY554
TFTEC
千石電商
2009/8有
D Class
出力を整形?
なし
(備考)
NoYes
(備考)
Yes
(備考)
左右が逆なのでスピーカー配置を入れ替える必要がある。
ヘッドホン出力をアンプにつなぐ場合、適当なプルダウン抵抗がアンプ側に入っている必要がある。
MS260
あきばおー
2009/8有
Filter less
D Class
(→その他)
-
(フローティング)
YesNoYes
(備考)
ヘッドホン接続で左右分離が良くない。
常に音割れ。PD552 と同じシリーズ TP6911 を使用している。しかし、ファームが違うのか、ポンディングオプションが違うのか波形が違う。
フローティング: ヘッドホン端子の Shield にも信号が出ています。USB コネクタの GND と同じ電位ではありません。

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