2011-03-11 に発生した東北地方太平洋沖地震で、交通機関がマヒした時に徒歩帰宅した記録です。東京都 大崎から千葉県 市川まで歩行しました。
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新小岩公園
平井大橋を渡る最中の体力消耗は激しかった。冷たく強い風、排気ガス、スローペースの人の流れ、渡りきるまで 5
分以上は掛かったか。冷え切った耳、手、顔が温まるまで公園で休むことにする。目の前に見えるひし形のものは時計だ。22
時を過ぎた事を確認する。そして、さらに過ぎる事をゆっくりと眺めている。公園の広場に人は殆ど居ない。公園の入り口付近で、脱落者を多く見る。いゃ、彼らもまた歩き出せば脱落者ではない。しかし、足がパンパンに張っているのか、ふくらはぎを摩る人、ハイヒールでどうみても、あと
4, 5Km
歩くのは無理そうな人、何処からか食料を調達して、囲みを作って飲食をする人たち。幹線道路脇の大きな公園ならではの光景なのか。中に入ってもう少し、ゆっくりも出来そうなのに、別の人の流れを見ていないと落ち着かないのかもしれない。自分はただ時計を眺める。
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総武線 新小岩駅前の交差点
ここでもバスは走っている。自分が進みたい東方向のバスは無い。終バスを示す赤枠を方向表示器に光らせている便が増えている。この交差点を渡ったら、暫く裏道を進もうと考える。
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新小岩
東京電力 亀戸線 送電線鉄塔
裏道に入る。ここで眺める鉄塔はいつも総武線の車内から眺めている。ほぼ直角に送電線の進路を変える鉄塔、山手線の内側より東側で初めて総武線が送電線と交差する場所だ。いわゆる都心から離れた事を実感する。
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東新小岩一丁目公園
小さな公園だけとここで一休みする。トイレも借りる。幹線道路沿いを通っているとこの様な小さな公園を見つけることは殆ど無い。徒歩距離が長くなるにつれ刻むように休まないと持続しない。こういった小さな公園はとても有難い。
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蔵前橋通り コジマ
新小岩店
再び蔵前橋通りへ戻る。環七と貨物線を潜るためだ。コジマデンキの店舗には大きな損傷は無い。覗いてみると短縮営業だった事が伺える。この付近になると徒歩帰宅している人はさらに減る。都心に向かう車の一部は徒歩帰宅を断念した人を救出に向っているのか?こんな状況で都心に普通に用かあるとは思えない。
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蔵前橋通り 環状七号線 立体交差
環状七号線を通過する。車でいう都心の境界線だ。そう、大崎の出発点で環七通り(都道317号線)を歩いているのだ。都心境界の縁から中に入り、ここで脱出が完了する。
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新小岩- 金町間貨物線 立体交差
新小岩から金町に向かう貨物線を潜る。画像では良く見えないが、徒歩で線路点検をする作業員を見る。明日の復帰に備えるのだろうか。暗い中での点検で十分なのだろうか?余震が着たら再点検ではないのか?
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新中川 仮設橋
新中川の仮設橋を渡る。仮設橋に特に痛みは無く、普通に渡れる状態だ。川下には総武線の鉄橋も見える。ここを渡り、小岩駅まで到達することが中間目標だ。しかし、体力はかなり限界だ。足の筋肉は疲れ、眠気も襲う。喉の渇きも早い。小岩駅まではもうすぐだと、心で呟くが、絶望的に遠い感じがしている。
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総武線 小岩駅前
途中デジカメのバッテリが切れかかり、撮った画像は少ない。何かを撮ると言う余裕を失っている。小岩駅到着。電車は動いているはずもない。しかし、駅員が出て応対している。見て聞いていると、質問は明日の予定らしい。始発は無理そうな答えだった。既に
1
時間もすれば日が変る。小岩駅近辺で居酒屋、カラオケボックス、ネットカフェ?の呼び込みが有った。恐らく明朝までの時間過ごしてもらうための呼び込みだ。グループになった徒歩帰宅者が店の人に空き席などの状況を確認していた。7,
8 分休み、食事、水分を補給する。暫く駅員、徒歩帰宅者の行動をボーっと眺めていた。