ECS KBN-I/5200 に Fedora 14 x86_64 をインストールした記録です。Fedora14 は既にサポートが切れた OS なので新規にインストールする事も無いと思います。しかし、SysV init を使いたいとか、普通に Gnome2 を使いたいとかそれなりに都合が良い所も有ります。そんな都合を付けたい場合に参考にと思いこのページを作成しました。
次の物を準備してください。
Fedora14 x86_64 を焼いたインストール DVD メディアと USB または SATA 接続の DVD ドライブを用意してください。ここでは標準的な{デスクトップ, ソフトウエア開発, Web サーバー}構成でグラフィカルログインが出来るまでインストールする方法を前提にします。既にインストールは済んでいるものの、再起動で GUI ログイン画面が出ない状況になっている場合は回復を実施します。この場合「ソフトウエア開発」構成でインストールしていないか、どの構成でインストールしたか不明な場合はインストール DVD メディア、DVD ドライブを用意して下さい。
次の手順で追加ドライバと修正ファイルを格納した USB メモリを用意します。USB メモリに格納するファイル総量は 100Kibyte 以下です。数100Mbyte 程度の USB メモリも利用できます。
C:\Users\YourName>dir o: Volume in drive O is KBNI Volume Serial Number is 12B5-7DFA Directory of O:\ 2013/10/27 12:42 901 xorg.conf (VESA ドライバで GUI を動かす設定です。後で AMD からダウンロードしたドライバに差し替えることが出来ます) 2013/11/02 14:36 813 installkerneldevel.sh (Kernel Module をコンパイルするために必要なパッケージをインストールするためのスクリプトです) 2013/10/27 23:14 236 kbniwelcome.sh (ユーザー登録、時刻合わせ設定等をする初期設定ウイザード firstboot を起動するスクリプトです) 3 File(s) 1,950 bytes 0 Dir(s) 4,060,069,888 bytes free
C:\Users\YourName>dir o: Volume in drive O is KBNI Volume Serial Number is 12B5-7DFA Directory of O:\ 2013/10/27 12:42 901 xorg.conf 2013/11/02 14:36 813 installkerneldevel.sh 2013/10/27 23:14 236 kbniwelcome.sh 2013/09/19 02:01 71,053 r8168-8.036.00.tar.bz2 4 File(s) 73,003 bytes 0 Dir(s) 4,059,996,160 bytes free
既に Fedora 14 のインストールは済んでいるものの、グラフィカルログインが出来ない状態ならば、Step 1 を飛ばしても構いません。
この手順でグラフィックスドライバの自動検出・設定に失敗している状況を解消し、ほぼどんな状況でも使用できる VESA ドライバを使用する様にします。描画速度は遅いですが、操作性は大幅に向上します。この VESA ドライバを使用できる様にした後で AMD から提供されたドライバをインストールすることもできます。
ノート: 何かの都合でこの作業をそのまま出来ない場合は、VESA ドライバを使用する xorg.conf ファイルをダウンロード出来る様にしてあるので参考にして下さい。
# dmesg | tail -20 [ 1607.516303] SELinux: 9 users, 14 roles, 3433 types, 179 bools, 1 sens, 1024 cats [ 1607.516310] SELinux: 77 classes, 204971 rules [ 2877.842249] usb 1-4: new high speed USB device using ehci_hcd and address 5 [ 2877.965795] usb 1-4: New USB device found, idVendor=0bda, idProduct=0119 [ 2877.965801] usb 1-4: New USB device strings: Mfr=1, Product=2, SerialNumber=3 [ 2877.965805] usb 1-4: Product: USB2.0-CRW [ 2877.965808] usb 1-4: Manufacturer: Generic [ 2877.965810] usb 1-4: SerialNumber: 20090815198100000 [ 2877.968502] scsi3 : usb-storage 1-4:1.0 [ 2878.970466] scsi 3:0:0:0: Direct-Access Generic- SD/MMC 1.00 PQ: 0 ANSI: 0 CCS [ 2878.971348] sd 3:0:0:0: Attached scsi generic sg2 type 0 [ 2879.493717] sd 3:0:0:0: [sdb] 7954432 512-byte logical blocks: (4.07 GB/3.79 GiB) [ 2879.494479] sd 3:0:0:0: [sdb] Write Protect is off [ 2879.494484] sd 3:0:0:0: [sdb] Mode Sense: 03 00 00 00 [ 2879.494487] sd 3:0:0:0: [sdb] Assuming drive cache: write through [ 2879.497955] sd 3:0:0:0: [sdb] Assuming drive cache: write through [ 2879.497963] sdb: sdb1 [ 2879.501220] sd 3:0:0:0: [sdb] Assuming drive cache: write through [ 2879.501226] sd 3:0:0:0: [sdb] Attached SCSI removable disk [ 2949.114729] SELinux: initialized (dev sdb1, type vfat), uses genfs_contexts表示例では下線を付けた部分の様に USB メモリを /dev/sdb1 として認識しています。sdb のみ表示されている場合は、USB メモリを /dev/sdb として認識しています。通常のドライブ接続状況であれば出力例で示した sdb の部分は sdb から sdz になります。
# mkdir -p /mnt/sdb1 # mount /dev/sdb1 /mnt/sdb1
# cp /mnt/sdb1/xorg.conf /etc/X11/
# /sbin/reboot
初期設定画面(ようこそ画面)が出てこないので、次の手順で初期設定画面を出して設定を行います。コマンドラインから相当する設定を実施するのであればこの Step の代わりを行ってください。
注: この画面からはログインできません。
# dmesg | tail -20
# mkdir -p /mnt/sdb1 # mount /dev/sdb1 /mnt/sdb1
# source /mnt/sdb1/kbniwelcome.sh
インストール構成で「ソフトウエア開発」を選択した場合は、Step 4 を省略できます。「ソフトウエア開発」以外を選択した場合、またはインストールした構成が不明な場合は kernel module のソースコードをコンパイルできる様にパッケージをインストールします。パッケージが不足している場合は、次の Step 5 で失敗します。グラフィカル画面でログインできるはずなので適当なユーザーでログインし作業します。
ノート: kernel module をコンパイルするためにインストールするパッケージは kernel-devel, kernel-headers, glibc-headers, glibc-devel, libgomp, libmpc, ppl, cloog-ppl, zlib-devel, binutils, cpp, gcc です。何らかの理由で手作業でパッケージをインストールする場合は参考にして下さい。installkerneldevel.sh はインストールを自動で行うスクリプトになっています。
$ su Password: enter_root_password # source /media/KBNI/installkerneldevel.sh # exit $ gcc --version バージョン表示が出れはインストールできています
RTL8111 ドライバをインストールします。インストーラーは機能していないドライバを削除、新しいドライバをインストールします。ドライバは r8168 という名前になります。kernel module をインストールした直後より使用可能になります。
$ mkdir -p ~/work $ cd ~/work $ tar jxvf /media/KBNI/r8168-8.036.00.tar.bz2 $ cd r8168-8.036.00 # su Password: enter_root_password # ./autorun.sh # exit